漫画雑誌「イブニング」で人気連載中の漫画「累 ―かさね―」が実写映画化が決定。電子書籍レンタルストア「Renta!」でも第1巻が無料試読できたりなど話題の漫画を読んでみたのでレビュー。

漫画「累 ―かさね―」はサスペンス漫画になっており醜い顔をした主人公:累が母の残した遺品である、他人の顔を奪う口紅を利用して演劇界でのし上がっていくストーリーを描いた作品だ。累は醜い顔だが母親譲りの天性の演技力を誇った女性。そんな彼女が他人の顔を奪い舞台で素晴らしい演技を披露していく。

実写版は2018年に公開予定。実写化される前に是非、原作漫画を読んでみて欲しい。一度読みだしたら最後まで目が離せない驚き展開の連続だ!

累

累の母は容姿も美しい大女優だった。しかし、娘の累は醜い顔をしており学校でも虐めの対象に。そんな彼女がある日、母の遺品である口紅を見つける。かさねは小学校の学芸会で主役として推薦される。もちろん虐めグループの嫌がらせだ。しかし、演技だけは素晴らしいかさね。

そんな彼女は努力しても演技が上手でも自分の顔では見向きもされないとわかっていた。そして学芸会当日に魔法の口紅を利用して虐めグループのリーダー格であったイチカの顔を奪い舞台で素晴らしい演技を披露していくところからストーリーが展開していく。

味を占めた累が選んだ次のターゲット

どうやら口紅を使い顔を奪っても有効期限があるらしい。最初に累が顔を奪ったイチカは累とのもみ合いで屋上から落ちて死んでしまう。そして累の顔も元に戻る。自責に狩られる累だったが母の幻想が事ある事に出てきて累の背中を押していく。

中学生になった累。どうしてもなり代わりたくて堪らない人間がいた。
大きな瞳、長いまつげ、通った鼻筋、口角のあがった口元。美少女に必要な要素を全て持つ顔である五十嵐幾(いがらしいく)といった女性だ。五十嵐は累の1学年上の先輩。演劇部の部長である。

誰もいない舞台で練習をしていた累を見て五十嵐は累の演技を絶賛。2人は徐々に仲を深めていくことに。

そして舞台当日。
累は自分の欲望に狩られて五十嵐に口紅を使う。五十嵐幾の顔を奪った累が舞台で迫真の演技を見せていく。

母の13回忌で秘密を知る人物と出会う累

1巻の終盤で物語に動きが出て来る。
それは母の13回忌に出席していた時に現れる羽生田といった男。演出家であり累の母:透世の秘密を守るために協力していた人間だと語る。累の母親であり大女優だった透世もまた口紅を利用して演劇界でのし上がった女性だったのだ。

羽生田は透世から自分の娘の面倒を見ることを頼まれていた。

しかし、累は半信半疑。羽生田を信用してはいない。そんな羽生田からプロの演劇を見に来いと誘われる。舞台で一際輝くが演技に集中できていない女性を気にかける累。

1巻は幕を閉じていく。


1巻で口紅、母親の秘密を知ることになり展開もテンポが良い漫画。人は見た目で判断される…なんて言葉があるが正にその部分をリアルに描写している漫画だ。

一度読み出してしまうと累の人生がこれからどう転がっていくのか気になって目が離せなくる。「累 ―かさね―」は現在まで11巻が発売。まだ完結はされていない。追いかけていくなら今がチャンスだ。

漫画「累 ―かさね―」は美について考えさせられ、ゾッとするようなサスペンス的な出来事も多々あり。非常に面白い漫画なので是非チェックしてみて下さい。電子書籍レンタルストア「Renta!」では2017年7月6日まで第1巻が無料試読可能!

漫画「「累 ―かさね―」」レンタル情報

累

原作・著者松浦だるま
レンタル価格500円

イブニング新人賞出身の新しき才能が『美醜』をテーマに描く衝撃作!! 二目と見られぬ醜悪な容貌を持つ少女・累(かさね)。その醜さ故、過酷な道を歩む累に、母が残した一本の口紅。その口紅の力が、虐げられて生きてきた、累の全てを変えていく――。